中学受験でも,高校受験でも,大学受験でも,学校の予習復習や宿題・定期テスト対策も行いながら受験勉強をするということはとても大変なことです。
誰にとっても,とにかく
「やりたいことをすべてやる時間がない!」
というのが実情です。
それでも入試までの日々は刻々と迫ってくるばかり…。
あれもやらなくちゃ,これもやらなくちゃと思っていても疲れて寝てしまったり,予定外に一つの作業に時間がかかってしまい,他のものまで手が回らなかったりということは日常茶飯事です。
でも時間は待ってくれませんし,誰にとっても与えられた時間は1日24時間。残された日数も同じです。
予定した学習内容を100%こなせた,という人はまずいないでしょう。
しかし,第一志望校に合格した,という人はこなせなくてもあきらめずに,とにかくこなそうと努力することを続けた人のはずです。
だからはじめは予定したことの半分もこなせなかったとしても,最後の方には9割方こなせるようになっていたのではないでしょうか。
では,始めはこなせなかったのに徐々にこなせるようになっていった,つまり,予定したものをこなそうと努力し続けられた人はどうして続けられたのでしょうか。
その答えは,
「作業リストを作成したかどうか。」
という点だと思います。
仕事をしている社会人でも,やることをリストアップせずとも計画通りに物事をこなせる人間はごく少数だと思われます。
きちんと計画したとおりに,もしくはきわめてそれに近い作業内容をこなせる人というのは,多分に漏れずその計画を紙に書き出し,自分が毎日目にするところに貼っていたりします。
勉強でも同じで,まずはやるべきことが『見える化』されていないと,頭の中で具体的に所要時間や具体的な作業内容をイメージすることが出来ません。
ということは,身体は尚更,頭の中でイメージ出来ていないことをこなすことは出来ない訳です。
人間の本能(=考えなくても身体が勝手に動くこと)には生まれつき勉強や仕事はインプットされていないのですから。
したがって,計画通りに学習を進める目的で身体を動かすためには,まず頭の中で具体的なプランニングが出来ていないとなりません。
そして,頭の中で具体的なプランニングを成立させるためには,まず必要な作業内容をできるだけ具体的に書き出してみることが必要なのです。
その書き出す作業自体も,頭の中で具体的なプランニングをするための大切なステップとなります。
でも大概は,その書き出した内容は今の持ち時間に対して多すぎる,とてもこなせないと感じる量であることでしょう。
だからといって,現時点で十分こなせる量にとどめることは意味がありません。
だって,第一志望校に合格するためには,誰でも余裕がないはずですから,やはりそこを目指して,
「少し作業量も多くて内容も難しく時間がかかりそうだけど,無理かもしれないけれどまずは頑張って乗り越えてみようかな。」
というぐらいでちょうど良い,というか,それだから目標に向かって頑張ることに意味があると言えるのです。
例え結果的に立てた計画の7割しかこなせなかったとしても,あきらめずに継続して立てた計画をこなそうと頑張り続けることは,必ず自分にとって良い結果となって自分に帰ってくるものです。
周りからみて優秀な人,デキる人はそうやって目標を計画にして,こなそうと頑張って来た人たちなのですから。
おまけにもう一つアドバイスをさせていただくと,紙に書きだした日々の作業リストに,可能であれば月ごとに見直しをし,その月々で日付を書いて日割りの表にし,毎日の終わりに,その日やるつもりだったけどやったことと出来なかったことを,〇×でチェックをつけていくことを強くお勧めしたいところです。
そうすることで,自分が現時点ではどれだけこなせているのか,作業内容に片寄りはないかどうか,また比較的こなしやすいこととこなしにくいことがそれぞれ何なのか,というのが更に『見える化』されて来ますから,翌月の学習計画に反省点・改善点として反映させることが出来るからです。
それに,毎日〇×をつけていると,やった感が目に見えるので〇が増えて来ると達成感が味わえて,どんどんやる気が出てくるものです。
思い立った今日からぜひ,まだ作業リストを作成していない人は,まずリストを作成してみてくださいね。
アイテム(量)の目安としては,いま楽にこなせると思えるアイテム数(量)の2倍ぐらいで設定し,こなそうと頑張ってみることです。
そうやって計画的に学習を進めて,第一志望校合格を勝ち取ってください!