「効率の良い暗記方法なんてない」暗記は正攻法で

勉強法

暗記が苦手だと思っている生徒は少なくありません。

「ひたすら単純作業を積み重ね,意味もないことをただただ暗記するのが苦手なんです。効率の良い暗記方法を教えて下さい!」

と,よく生徒から尋ねられます。

しかし,答えはひとつ。

残念ながら,暗記に関しては効率の良い方法はありません。

ひたすら見る,聴く,書く,話す の4技能を駆使してコツコツと覚えるしかないのです。

暗記が苦手,と思っている人は,実はただこれらの作業を日々繰り返して行うことが『面倒臭い』とどこかで思っているだけなのです。

暗記が苦手な人は実は居ません。

 

だって現に,あなたは普通に日本語を使えているでしょう。

どんなに学校の成績が悪くたって,りんごを見て,

「これ,たまに食べるけどなんて言う果物だったっけ…?どうしても名前が思い出せないなあ。」

などと言う人はまずいないでしょう。


確かに,りんごの名前を書いて覚えたと言う人もいないでしょう。
当たり前のように覚えてしまったはずです。

それも,かなり幼少の頃に。

それがなぜ今も忘れず当たり前のようにスラスラとりんごであることを言えるのか。
それは,知らないうちに『りんご』という名称を多角的に使用し,繰り返し練習をしているからなのです。

人が言っているのを聴く。

文章の中でりんごという文字を書く。

食卓でりんごを目にする。

りんごを話題にする。

りんごは日常的だからこれで良いのです。

放っておけば日常生活に勝手に登場してくるのですから,あえて覚える必要はありません。

しかしこれが,英単語や歴史的事項,生物用語などとなってくると,放っておいても日常生活に勝手に登場してくれる訳ではありません。
登場してくれたとしても,年に何回か,りんごのように頻繁に食卓に登場するメジャーな食品と比べたら余程接する回数は少ないことは明らかですね。

学校の定期テストや受験においては,普段頻繁に接しない情報を,りんごのように頻繁に接するものと同様に,設問で尋ねられたらスラスラと答えられるようにしておかないといけない訳ですから,大変じゃないといったらうそになります。

しかし,母国語の日本語をほんとうに全く覚えられないんです,ということでもなければ,普通に生きて行く上で必要とされる暗記能力は備わっている証拠ですから,心配しないでください。

面倒臭い,とどこかで思っている気持ちを捨て,意を決して,その言葉に立体的に接する機会を意図的にある一定期間だけ増やしてください。

立体的に,というのは先ほども書きましたが,見る,聴く,書く,話す の4技能をフル活用して,ということです。

じっと見ているだけでも駄目です。

ただ人が話していたり,授業や動画で説明しているのを聴いているだけでも、

ただ何度も書くだけでも、

ひたすら繰り返しつぶやいているだけでも、駄目です。

人間にはせっかく五感が備わっているのですから,五感をフル活用するのが一番早く,楽に,そして末永く役立つ情報として,覚えたことを活用できるしくみを持っている画期的な生物なのです。

今はデジタル世代ですから,何でもスマホで楽に検索したり,面白い動画を見たり,勉強もテレビやパソコンで映像授業を手軽に自宅で受けられるのはとても便利だと思います。

しかし,そのせいで人間の作業の9割は『見る』と『聴く』に偏ってしまい,『書く』と『話す』があまりなじみのない存在になってしまいました。

だから、たまに『書く』必要や『話す』必要が出てくると、「面倒臭い」と感じられるようになってしまっているのだと思います。

本来25%ずつ用いられるべき4技能のバランスが,崩れてしまっているのですね。

しかし勉強に関しては,いくらデジタル化がこの先もっと進んだとしても,永遠にこの4技能をバランスよく駆使する『正攻法』が王道であると信じていますし,教え子たちにもそう言い続けています。

 

だから,「効率の良い暗記方法を教えて下さい!」の質問に対する答えはズバリ,

 

その言葉を完全に覚えてしまうまで毎日,10回見て10回聴いて10回書いて10回つぶやいてくださいね。

 

となります。

英単語の200語ぐらいなら案外,1日30語×1週間もあれば二度と忘れないレベルまで覚えられてしまうものですよ。

この作業が1年続く訳ではありませんから,覚悟してやってみましょう!

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