政治経済をサクッと復習!55年体制から今までの政党政治を時代を追って解説

政治経済

今回のテーマ

 前回まで取り扱った政党政治について、日本国内での動きに注目して解説していきます。今は名前をあまり聞かないような政党も出てくるため、そういったものについても注意して確認していきましょう。

日本政治の基礎 55年体制の成立

戦後、日本は一度中断していた政党政治が復活し、多くの党が結成され、また解散を繰り返すことになりました。そんな混乱の時代も徐々に収まり、1955年には現在の政治にもつながる55年体制が成立しました。

55年体制の基本になるのは日本社会党自由民主党という2つの党です。55年に右派・左派に分裂していた日本社会党(社会党)が統一し一つの強大な革新派政党になったのを受け、日本民主党自由党が合同し、自由民主党(自民党)というこちらも保守派の大きな政党を結成しました。特にこの保守側の合併は保守合同と呼ばれます。自民党の方はよくニュースで聞くと思いますが、社会党は改名したこともあって聞くことが少ないため、間違えずに覚えておきましょう。

この時点では社会党は自民党の半数ほどの議席しか持たず、これから戦後の長い期間を自民党の1党優位体制で進むことになりました。当時の人達は日本でも二大政党制の実現に期待しましたが、実際は自民党が優勢なまま進み、政権交代はもう少し先まで待つことになりました。

Ex. 戦前の政党政治について

日本史を学んだ人なら知っている原敬は、1918年に初の本格的な政党内閣を結成しました。つまりこの頃から政党政治は行われています。その後も一定期間は政党内閣が継続されましたが、1938年の5・15事件で犬養毅首相が暗殺され、政党内閣の流れが途絶えました。

その後、戦時体制に移行した日本では1940年の大政翼賛会結成に伴いすべての政党が解散し、合法的な政党はすべて存在しない時代を過ごすことになりました。

離合集散を繰り返す政党たち

55年に成立したこの体制ですが、1960年の安保闘争で社会党が分裂します。日米安保条約に賛成する右派が社会等を離れ民主社会党(のち民社党)を結成しました。また、今までとは潮流の異なる政党として、1964年に創価学会を支持母体とする公明党が結成され、野党の多党化という傾向が明確になりました。二大政党制への期待とは裏腹に、実際は一強の自民党と中小多くの野党という構図になります。

また、与党の自民党側でも分裂の動きは起こりました。1976年には新自由クラブとして一部の集団が離脱し、自民党ではない保守派の政党が誕生しました。また、1977年には社会市民連合(78年に社会民主連合に)も社会党から離脱する形で誕生し、更に党が増えていきます。

その後、社会党や共産党のような革新政党自民党のような保守政党だけではなく、中道を掲げる公明・民社・社会民主連合のような中道政党という、様々な政党が生まれては合併・解散を続けていくことになります。また、特定地域での目的達成のために生まれた地域政党のほか、独自の課題を掲げるミニ政党といった、イデオロギー色の薄い目的達成に特化した政党も生まれました。

政治改革と連立政権の時代へ

これまで長い間政権与党として活動してきた自民党が、1990年代には佐川急便事件・ゼネコン汚職事件などの政治とカネの問題で批判を受けることが増えました。その結果、1993年の衆議院総選挙では金権政治からの脱却を目指す政治改革が焦点となり、反自民・非共産の八党派によって細川護熙連立内閣が成立しました。このことは55年体制から続いた自民党の実質的な一強体制を崩す大きな衝撃を与え、これから連立政権が乱立する時代が続きました。

しかし、連立政権の特徴としてその不安定さが挙げられるように、この細川内閣も長くは持ちませんでした。1994年4月には同じく非自民の羽田孜内閣が結成されたものの、同じ年の6月に誕生した村山富市内閣では自民党が政権与党に復帰しました。

その後、1996年に発足した橋本龍太郎内閣では、総理の座に自民党所属の人がなったことからも分かる通り、自民党が主導権を握り、他の党と連立という形で内閣を成立させるようになりました。

ここから2000年代後半まで自民党を中心とする連立政権が続きますが、2007年の参議院選挙で自民党が大敗し、与党が参議院で過半数を失うねじれ国会になりました。長い間続いた自民党主体の連立政権ですが、その流れにまた終止符が打たれることになります。

2009年の衆議院総選挙で、民主党が単独で過半数の議席を獲得したことで、社民党・国民新党の連立で鳩山由紀夫内閣が発足しました。94年以来の非自民内閣でしたが、2010年の参議院選挙では民主党が大敗し、またしても与党が参議院で過半数を失うねじれ国会になりました。

その後、2012年の衆議院総選挙で自民党が大勝し、公明党との連立で第二次安倍内閣が成立しました。その後の2013年の参議院選挙でも自民党が勝利しねじれ国会も解消しました。

2014年の衆議院総選挙でも自民党が大勝を収めたことで、第三次安倍内閣が発足し現在に至ります。

55年体制後の内閣について表にまとめてあるため、特に強調されている内閣はその構成する政党とセットで覚えるようにしましょう。

成立年月 首相 所属政党
1993年8月 細川護熙:与党に自民党なし 日本新党
1994年4月 羽田孜 新生党
1994年6月 村山富市:与党に自民党復帰 社会党
1996年1月 橋本龍太郎 自民党
1998年7月 小渕恵三 自民党
2000年4月 森喜朗 自民党
2001年4月 小泉純一郎 自民党
2006年9月 安倍晋三 自民党
2007年9月 福田康夫 自民党
2008年9月 麻生太郎 自民党
2009年9月 鳩山由紀夫:与党に自民党なし 民主党
2010年6月 菅直人 民主党
2011年9月 野田佳彦 民主党
2012年12月 安倍晋三 自民党

色分けした区間は自民党が与党ではない期間です。特に近年では珍しい二回目の内閣結成を行った安倍内閣については、民主党への政権交代前にも内閣を結成していたことを確認しておきましょう。

まとめ

今回は日本の政党政治について時代を追って解説していきました。次回以降は日本の政党内閣の特色や、それに関わる様々な団体について扱っていきます。

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