北海道大学は旧帝国大学、通称”旧帝大”の一角であり伝統ある大学である。国立大学であるため、研究施設や設備がしっかりしていることに加えて様々な学部・学科を持ち、自分の学びたい分野を思う存分研究することができる。また2011年度からは総合入試が導入されており、入学後に進む学部を決められるシステムも選ぶことができるようになった。文系から理系学部に進むことやその逆に理系から文系学部に進学することも可能である。
北海道大学は様々な学部から多くの著名人を輩出してきた。札幌農学校時代に遡れば、新渡戸稲造が代表的な卒業者として挙げられる。また、理学部化学科の卒業者には宇宙飛行士の毛利衛さんや、2010年にノーベル化学賞を受賞した鈴木章さんなどがいる。
北海道大学は12の学部がある。ここではそれぞれについて紹介する。
文学部 | 人文科学科 185人 |
教育学部 | 教育学科 50人 |
法学部 | 法学課程 200 人 |
経済学部 | 経済学科 100 経営学科 90 計190人 |
理学部 | 数学科 50 物理学科 35 化学科 75 生物科学科 80 地球惑星科学科 60 計300人 |
医学部 | 医学科 107 保健学科 180 計287人 |
歯学部 | 歯学科 53人 |
薬学部 | 薬科学科 50 薬学科 30 計80人 |
工学部 | 応用理工系 160 情報エレクトロニクス学科 180 機械知能工学科 120 環境社会工学科 210 計670人 |
農学部 | 生物資源科学科 36 応用生命科学 30 生命機能化学 35 森林科学 36 畜産科学科 23 生物環境工学科 30 農業経済学科 25 計215人 |
獣医学部 | 共同獣医学科 40人 |
水産学部 | 海洋生物科学科 54 海洋資源科学科 53 増殖生命科学科 54 資源機能化学科 54 計215人 |
北海道大学はキャンパスがとても広いことで有名です。主なキャンパスである札幌キャンパスは札幌駅からすぐ近くにあるにもかかわらず、その広さはなんと東京ドーム約38個分(177万㎡) にも及ぶ。自然豊かな北海道大学キャンパスを以下に紹介していく。
北海道大学には学部によって多くの学科・専攻がある。ここでは学部からさらに分かれるものを紹介する。
北海道大学に在学中に様々な資格をとる人がいるが、ここでは法学部の学生が受ける代表的な試験の司法試験について、北海道大学における実情を紹介していく。
北海道大学法学部にはいくつかの公認サークルが存在する。その一つである北法会は裁判官・検察官・弁護士を目指す司法試験受験生間の情報交換・相互協力のためのサークルである。入会すると大手予備校が作成した問題など各種資料の閲覧および利用が可能になり、司法試験合格者からのアドバイスをもらえるなど司法試験合格のために有利になるような活動が展開されている。
その一方で、北海道大学の法科大学院に進む人は減少しており、予備試験を受けて司法試験を突破しようとする人や司法試験を受けないという選択をする法学生が増えていると見込まれる。
北海道大学の名物行事として、ここでは北海道大学の学園祭である「北大祭」を紹介する。毎年6月上旬に行われる北大祭はかなり人気のイベントであり、北大祭の1週間前には有志の学生が宣伝のために札幌市の中心部を仮装して練り歩くのが恒例となっている。
2019年度に開催された北大祭は、楡陵祭(ゆりょうさい)、IFF、獣医学祭、医学展、工学祭、歯学祭、薬学祭、理学祭、農学祭の9つの祭りで構成されていた。楡陵祭は一年生を中心として行われ、模擬店や展示の展開などでいわゆる学祭らしい雰囲気となっており、北大祭において一番盛り上がっているところである。また IFF(インターナショナル・フード・フェスティバル)では、留学生が自分の出身国の料理が出品されるなど国際的なエリアになっている。北海道大学の広大な敷地を活かして、日本の獣医学部を牽引する北海道大学の獣医学部が行う獣医学祭では鹿肉が食べられたり、警察犬の訓練の様子が見られたりするなど、獣医学部ならではの企画が行われている。
北海道大学に入学するには一般入試、AO 入試、国際総合入試、帰国子女入試、私費外国人留学生入試のいずれかを突破しなければならない。また、北海道大学の入試における大きな特徴は総合入試と学部別入試が存在するということだ。総合入試では文系は文系として、理系は数学重点選抜群、物理重点選抜群、化学重点選抜群、生物重点選抜群、総合科学選抜群の5つの群としての試験を受ける。総合入試で入学した人は、第一次学年終了時に所属する学部が決定される。
文系 | 505.26/750 |
数学重点選抜群 | 482.80/750 |
物理重点選抜群 | 486.88/750 |
化学重点選抜群 | 494.82/750 |
生物重点選抜群 | 485.22/750 |
総合科学選抜群 | 490.50/750 |
文学部 | 前期日程 502.00/750、後期日程 375.92/500 |
理学部 | 数学科 後期 424.72/600
化学科 後期 450.94/600 生物科学科 後期453.84/600 |
医学部 | 医学科 前期642.34/825
看護学科 前期448.56/750 |
歯学部 | 前期日程 495.90/750 |
薬学部 | 前期日程 589.30/750 |
工学部 | 応用理工系 後期 559.70/750
情報エレクトロニクス学科557.00/750 機械知能工学科558.80/750 環境社会工学510.20/750 |
農学部 | 後期日程 583.50/750 |
獣医学部 | 前期日程 595.79/750 |
北海道大学の学生寮としては、札幌地区にある恵迪寮、霜星寮、北大インターナショナルハウス北23条2号棟と函館地区にある北晨寮の計4か所が存在している。
卒業後の進路は学部によって大きな差異が存在している。2018年度の実績を見てみると、理学部の卒業者293名中進学者は242名、工学部卒業者703名中進学中584名と8割ほどであるのに対し、経済学部では卒業者194名の内、進学者はわずか11名と1割を切っている。
公務員就職者の割合は法学部が一番高くなっており、213 名中65名と卒業者の3分の1ほどとなっている。就職先としては、公務員が北海道道庁や札幌市役所が多く、民間企業ではNTTドコモや森永乳業などの有名企業へ就職が目立つ。
北海道大学には、以下のような数多くの研究室が最先端の研究を行っている。
北海道大学の大学の雰囲気として現役の北海道大学の学生から挙げられたのは、キャンパスに広大な自然が広がっていて気持ちがいいということであった。日本の大学の中でトップクラスに広いキャンパスで豊かな自然が隣にある環境は多くの現代人が日々触れている無機質な環境より、心地がいいのは想像に難くない。筆者もそんな環境で勉学に励みたいものである。また北海道大学は北海道を代表とする大学であるため、北海道大学を中心としたインカレサークルも数多く存在しており、道内の様々な大学及び専門大学の学生と交流することが可能である。