英語は読めても話せない?リスニングとスピーキングを得意にする5つのコツ

英語

4技能型英語が主流な昨今

英語にはリーディング・ライティング・リスニング・スピーキングの4技能がありますね。

日本人の多くは、リーディングとライティングは学習している期間も割と長く馴染みがあるけれど、どうしてもリスニングとスピーキングが上達しない、と悩んでいる事でしょう。

日本で生活していたら、この2つの技能を使用する必要はほとんど生じないのですから、敢えて聞いたり話したりする機会を作らなければ上達するはずもないので、無理もありません。

リーディングとライティングの方がまだ出来る、というのは、小学生の時から学校で単語を書く練習をさせられたり、中学に入って本格的に英文法の授業を受けるようになったりで経験する機会が累積して増えていくためです。

おまけに、リーディングの際は文字が止まっているし、ライティングも辞書を片手にじっくり時間をかけて取り組む事が出来るので、自分のペースで進められますからまだ苦手意識は生じにくいと思います。

しかし、リスニングとスピーキングは相手あっての事ですし、文字での表示はなく、言っている事を聞き逃したら基本的には二度とそれを聞くことは出来ませんし、その聞いた事を頼りに今度は自分が発信するとなると、頭の中で考えている事を即座に言葉、しかも英語に変換しなくてはならない訳ですから難しいはずです。

だからといって、国際化が刻一刻と進んで行く今のこの時代に、読み書きだけが出来てももう通用しなくなって来ているのは誰もが感じている事だと思います。

TOEICも、以前はリーディングとライティングだけでしたが、近年は別途リスニングとライティングの試験も実施されるようになっていますし、また大学受験で課されるリスニングの内容も年々難化してきているようです。

そこで今日は、みんなの悩みの種であるリスニングとスピーキングを、どうやったら得意にする事が出来るのか、という事を書いてみたいと思います。

リスニングとスピーキングを得意にするコツ

まずは経験をつむ

リスニングとスピーキングに苦手意識を持つのも、そもそも日常生活で必要性がないからであり、また学校でもリーディングやライティングと比べて圧倒的に授業時間が少ないからです。

つまり、『経験回数が少ない』というのが主たる原因となっている訳です。

赤ちゃんが、言葉や理屈がわからないのに物凄いスピードで母国語を聞き取ったり話したりできるようになるのは、この『経験を積む』という事を毎日繰り返し行っているからです。

語学における基本は、これだけに尽きると言っても過言ではありません。

インプットしないものは、アウトプットもできないのです。

そして本当は、読み書きをする前にやっておくべき事なのですが、第二外国語としての英語の場合はどうしてもそういう訳にも行きませんから、仕方がありません。

しかしせめて、必要性が生じていよいよ学習をしようとする今、是非まずは『経験を積む』という意識でやってみてもらいたいのです。

音を聞き、音を出す

前項でお話しした『経験を積む』という事を具体的に言うと、

周りが話す事を聞きとって、意味は解らないけどそれと同じ音を出してみる。

ということになります。

誰でも好きな歌や音楽があって、機嫌の良い時やふとした瞬間に何気なく鼻歌でその歌や曲を口ずさんだりする事がありますよね。

ではそのメロディーや歌詞を、辞書を引いて意味を調べながら理解したり、何度も何度も書いて練習して覚えましたか?

違いますよね。

好きだから何度も何度も聞いた(経験した)事によって、自然と頭の中にそれが記憶として残り、やがてそれが確固たる情報として頭の中に定着したと同時に、思い出す作業や歌詞カードを確認する事を行わなくとも、自然に口から同じ『音』が出てくるようになっているだけなのです。

英語のリスニングとスピーキングも、全くこれと同じ経緯をたどって出来るようになって行きます。

したがって、たとえ集中していなくてもかまいませんから、出来る限り聞く機会を多く作ってまずはインプットし、頭や口から自然とそのインプットしたフレーズが飛び出して来るのを待ってみて下さい。

その際、インプットするにふさわしいのはもちろん単語の羅列ではなく、生きた会話です。

コミュニケーションである事を意識する

 

英語が語学である以上、リーディングやライティングだってもちろんコミュニケーションの一部ではあるのですが、英語の文章がそこにあっても内容に興味がないから読まないとか、こちらが書いた手紙を相手が読まないとか、必ずしも双方向に生じているコミュニケーションではないですよね。

しかしリスニングとスピーキングは生きている、つまり今まさに目の前にいて意志や自分と違う考え方を持った相手があって初めて生じる、しかもどんどん発せられてどんどん流れて行ってしまう音の連続であり、その場で聞き取ってその場で相手に返さなければ意味のない、『音のやり取り』なのです

ですから、言葉の一言一句より、その音が発せられる意図をくみ取る事がまず第一に求められる作業である訳です。

したがって、リスニングの際には少しぐらい解らない単語があってもかまいませんから(日本語でもたまに解らない単語に出会いますが、あまり気にしませんよね?)、その会話の主が何を伝えたくてその発話をしているのか、をまず聞き取る事に専念してみて下さい。

また、スピーキングの際にはその逆で、相手がこちらの意図をくみ取ろうと耳を澄ましてくれているのですから、どういう発話をしたら今自分の頭の中にあるイメージや考えが相手に最も伝わりやすいか、を考えて話すようにしてみて下さい。

とにかくどちらの作業においても大切なのは、難しい単語を用いる事でも正しい文法を使う事でもなく、『音の投げ合いで意思疎通を図る』という事なのです。

リーディングとライティングとは別の教科と考えよう

ここまで来たところで気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが、リーディングとライティングに対して、リスニングとスピーキングでは習得するプロセスが根本的に異なりますよね。そうなのです。日本ではこれまで、英語の試験というとリスニング少々とリーディング大半を組み合わせたものが『英語』という教科のスキルを試す試験の代表的な形式でした。

しかし分類的には、

リーディング・ライティング(一方通行)  ⇔  リスニング・スピーキング(双方向)

という構図になる訳ですから、基本的に用途や覚え方が対極にあるもののグループから一つずつを取って組み合わせたもので『英語力』を試そうとしてもわかるはずがないのです。

皆がその事に気づき始め、これら4技能をバランスよく身に着けよう、という風潮がますます高まってきている中で、これまで手薄だったリスニングとスピーキングの技能をいかに伸ばして行くのか、というのは誰にとってもまだ課題である訳です。

リーディングとライティングはある程度の年齢まで成長しないと出来ませんが、リスニングとスピーキングの方は世界中の赤ちゃんが難なくやっている事ですから、本来、作業の難易度としてはリスニングとスピーキングの方が容易であるはずなのです。

要は考え方で、習得する為に行う作業が全く異なるので、いっそのことこれらは『別の教科』として捉えた上で取りかかって頂きたい、という事を強調しておきたいと思います。

睡眠学習もおおいにアリ

では最後に、限られた時間の中でより多くの『経験を積む』作業を行う時間を捻出するにはどうしたら良いか、をお話ししておきます。

とにかくリスニングとスピーキングは赤ちゃんでも出来る『日常』の所作の範疇であるはずなので、『勉強するぞ』と気合を入れるのではなく、まずは構えずリラックスして取り組んで頂きたいので、なるべく日常生活の流れの中で行うようにしてみて下さい。

例えば、お風呂に入りながら鼻歌の代わりにリスニングを聴く、とか、今まで見ていたテレビ番組を毎日一時間だけCNNの英語ニュースに変えてみるとか。

あるいは英語の絵本を音読する事から始めてみても良いし、好きな洋楽の歌詞を英語でそっくりそのまま覚えたり、というのでも良いと思います。

とにかくリスニングとスピーキングは双方向のコミュニケーションではありますが、先に来るのは『インプット作業』であるリスニングであるべきなので、その作業の内容について特に制約はありません。

したがって、余程時間の捻出が難しい場合には『睡眠学習』方式でも十分効果が期待出来ます。

逆に眠る時に聴いていた方がよりナチュラルに、構えずインプット作業が行えるので望ましいと思います。

「寝ちゃったら聴けなくなるから意味がないじゃないか。」

と思われるかもしれませんが、大丈夫です。

 

人間の脳と言うものは、寝ている時のような無意識下でも、耳から入って来た音を認識し一時的にストックしているのです。

ですがもちろん、一回きり聴いただけでは一時的にストックしていたものが不要と判断され記憶から抹消されてしまうだけですから、必ず一時ストック中に同じ音を聴き、上書きをする事によってストック期間を少しずつ延ばしていく、という事が必要になります。

その『一時ストック』の目安は、インプット作業にかかった時間です。

例えば60分のCDのリスニング作業を何周もループで合計6時間行ったとしたら、起きていても寝ていても、脳内に一時ストックされるのはおよそ6時間と思った方が良いでしょう。

したがって、6時間が経過する前、例えば寝ている間の6時間それを聴き続けたのであれば、起床してから6時間が経過する前に一周でも同じものを聴いて更新をすると、ストック時間が6時間+更新にかかった時間分に伸びます。

そのようにして一週間もすれば、二週目以降は寝る時だけ流していれば更新し続けられる事になり、やがて定着していくと、個人差はありますが一か月ほど経った頃、妙に頭に焼き付いていて自然と思い出されるフレーズがちらほらと出てきます。

そうなった時、微妙に違っていてもかまいませんから恐れずそれを音にして口ずさんでみて下さい。

幸い目の前に外国人がいれば、その人に対してそのフレーズを発してみるのが一番良いのですが。

要は、特に「リスニング・スピーキング対策をやるぞ!」という事でなく、こういった日々の工夫が、リスニングとスピーキングを得意にする早道であり、最も効果的な方法であり、かつとても簡単でシンプルな作業なのです。

まとめ

この記事を読んでいただいて、今まで厄介だと思っていたリスニングとスピーキングが、これなら気楽に乗り越えられそうだな、と感じていただけたなら本望です。

日本人は少し真面目過ぎるところがあり、言語の学習にしても「まずは正しく理解してから使わないと。」とか、「間違って使ってしまったら恥ずかしい。」と言う思いがまず頭をよぎるため、なかなか発話出来ずにいたりします。

でも、特にリスニングとスピーキングに関してはコミュニケーションの際のセットであり、こちらが発話をためらっていたら相手の発話(こちらにとってのリスニング)につながっていきませんから、会話が途絶えてしまい、更なるリスニングとスピーキングの機会を減らす事になってしまいます。

この2技能に関してはとにかく、しつこいようですが肩の力を抜きつつ『たくさん聴いてたくさん発する』事に徹してみて下さい。

この記事が、一人でも多くの読者の方がリスニングとスピーキングを得意にして下さる一助になれば幸いです。

この記事を書いた人