「進路決定と言われても・・・」ひとりの進路決定から見る進路アドバイス

その他

はじめに

高校というのはとにかく進路決定進路決定と、進路に関する決断を早いうちから決めるように言ってくる。読者諸君も最低でも1回は進路に関するアンケートや面談をうけたことがあるだろう。しかし、そうはいっても自分の将来なんて明確に決まっている人の方が稀で、ほとんどはどう決定すればよいのか迷っている。少なくともこの記事を見に来てくれている諸君はそうだろう。

今回の記事は、模試の端っこに記載されているようなチャート的進路の決定方法ではなく、あえて私ひとりの進路決定について細かく述べることによって、表面的なものでは伝わらない具体的な決定の方法を書いていこう。読者諸君も参考になった箇所は是非取り入れてほしい。 

私の進路

はじめに私の母校である高校についての情報と実際の進路について情報を書いておく。私の母校は東北にある。都心に住んでいる方は理解しにくいかも知れないが、東北をはじめ地方は受験についての入ってくる情報が少なく、私は良くも悪くも早いうちから受験一辺倒になることはなく悠々自適に過ごしていた。(さすがに全く勉強していなかったとうわけではなく、日々の学校の勉強にはしっかり取り組んでいた。)

そうなると志望校についてのイメージがイマイチ湧かず、模試等で書く志望校欄もあまり統一感のないものになっていた。私が志望校を最終的に決定したのは高3の5月である。一般的な進路決定としては遅いと思うかも知れないが、私としては満足できる決定の仕方だった。

進んだ進路は、早稲田大学教育学部数学科である。なぜ私がここに進んだのか。この次で書いていこう。 

私の進路決定

ではなぜ私は早稲田大学教育学部数学科を選んだのか。そしてなぜ高3の5月まで遅れたのか。

そもそも私は高校に入学した時点では化学、それも実験主体の化学が好きだった。未知の化学物質同士を混ぜたときの反応や考察を練るのが非常に楽しかったのだ。それもあって部活は化学部に所属していた。ここでの活動は楽しかったし今の生活にも良く活きている。

だが、高校での勉強が進むにつれて私の興味は実験から理論に移っていった。実際に実験をしてみるまでの仮説、仮説を組み立てるための理論、実験結果の考察。こちらをしている方が自分に合っていると感じた。そうすると、興味分野も化学から物理・数学になっていった。

また私は友人と頻繁に勉強会を開いていたのだが、そのなかでよく「佐藤(私の名字)は教えるのが上手い、とても分かりやすかった」と言われていた。私自身も人に教えることがとても楽しかった。だからそういった教育に関わる事にも携われたらいいと漠然と思っていた。だが、これから分かるとおりに(物理・数学)×(教育)を両立させる大学というのはなかなか見つからない。教職をとればよいという選択もあったが、私は学部として教育を学んでみたかった。つまり、私の求める大学像は以下のようなものになる。 

「物理や数学といった理論的科目を専門的に学べて、かつ教育事業にも携われる学部・学科 」

これを満たすのが早稲田大学教育学部数学科だった。教育学部という事でもちろん教育事業には力を入れているし、教職をとるかどうかも自由。さらに教育学部というどちらかというと文系寄りの学部にもかかわらず理学部並の数学に関する専門知識が学べる。まさにピッタリだった。

この学科の採点方法を調べてみると教科は数・英・理の3科目。さらに数学は点数配点が2倍だった。数学はこの3科目中で一番出来る自身があったので入試方法も自分に合っていた。こういうわけで、私はここを受験し合格したのである。 

実際希望する場所に入ってみての感想

教育と数学の両立ということで入ったこの学科だが、ここでは実際入ってみて受験時との認識の差はあったかなどについて述べる。結論からいうと、私は受験時とさほど差は感じていない。

今は2年だが1年の時にも同大学の理工学部と同じような数学の授業を受けることが出来ていたし、教職も非常に取りやすい環境である。学年が上がれば数学関係のゼミがたくさん用意してあり現在は興味分野を模索しているところで非常に充実している。

また同大学はキャンパスが学部で極端に離れていることはないので他学部の友達もいるし、何より勉強に関する知識交換が非常に楽しい。この学科に入って良かったと心から思っている。 

進路決定に分野を頑張って決める必要はない

さて、ここまで私の進路決定に関する話をしてきた。読者諸君はどうだろうか。進路決定で良く言われるのが「自分がなんの分野で活躍したいのか考える」というものだが、これはなかなか見つけられない。

実際私も高校生の時に得意な数学や物理の何の研究をしたいかと聞かれても、具体的に応えることなんて出来なかったと思う。だから読者諸君にはあえてこの方法は勧めない。私が勧めるのは「どんな問題を考えているときが一番自分らしくその問題に没頭できているか」という指標だ。

たとえば私なら、数学や物理の難しい問題にどう対処していくか考えている時間が、いままで勉強してきた知識でその問題と戦っているような感覚で非常にたのしかったし没頭していた。また人に教えているときも友達が「分かった」と言ってくれる瞬間がうれしくいつもニコニコしていた。だから上のような進路選択をしたのである。

こういうと少し上からのような感じだが、高校生の時点で世界を完璧に見通せる力などあるはずがないのだから、いっそのこと自分の才能に身を委ねてみた方が結果的に満足出来ることの方が多い。それが将来活躍するかどうかは後の話だ。

だから諸君も私のように、何の問題を解いているのが楽しいのか一度考えてみてほしい。歴史の記述を考えているときでもいい。化学構造を判定しているときでもいい。とにかくそんな問題を見つけてみることから始めてみよう。 

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